kshima

小説 書評

幻の翼│逢坂剛

2023/8/6  

『幻の翼』逢坂剛集英社文庫 公安省設置をめぐる稜徳会病院事件から一年三か月余が過ぎた頃、倉木は、いっこうにすすまない捜査に業を煮やし、事件の全貌を週刊誌にリークしようと動きだしていました。 倉木は、夜 ...

小説 書評

クララ殺し│小林泰三

2023/8/5  

「クララ殺し」小林泰三東京創元社 蜥蜴のビルは、車椅子の少女クララと、そのお爺さんに出会います。 であったのは、岩山の山脈をみおろす青い空と、ゆっくり流れる白い雲、そして白い哺乳類が草原で草を食むアル ...

小説 書評

深夜百太郎│舞城王太郎

2023/8/5  

「深夜百太郎」舞城王太郎ナナロク社 ジャンルでいったら「怪談」でしょうか。やっぱり。 怖い感じやホラーめいた展開はないのですが、怪という部分に焦点をあてるなら、「深夜百太郎」は怪談になると思います。 ...

小説 書評

恋愛採集士│日野草

2023/8/5  

「恋愛採集士」日野草幻冬舎 歪んだ愛情の果てに、奇妙な捻じれが待ちうけている。それが「恋愛採集士」の魅力です。 短編には、十一歳年上の女性と、さくらの下で愛を誓った遠いむかしの思い出や、恋人をとっかえ ...

小説以外のもの 書評

ミシマの警告│適菜収

2023/8/5  

「ミシマの警告」適菜収講談社+α新書 これは三島論でもなく、三島由紀夫について語った本でもありません。三島をダシにして、保守の考え方を説明した本です。政治の世界でよく耳にする、保守本流。それを三島由紀 ...

小説 書評

聖女の毒杯│井上真偽

2023/8/5  

『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』井上真偽講談社ノベルス 金貸しの姚扶琳は、結婚式に参列するため、田園風景のひろがる田舎にやってきました。 結婚するのは、不動産業でのし上がった地元の資産家・俵屋 ...

小説 書評

ABC殺人事件│アガサ・クリスティ

2023/8/5  

『ABC殺人事件』アガサ・クリスティ堀内静子訳早川書房 列車の殺人、航空機内の殺人、上流社会の殺人といった数々の事件を手がけてきたポアロ。そんなポアロの下に、ABCと名乗る人物から、挑戦状が届きます。 ...

小説 書評

神の時空 ―五色不動の猛火― │高田崇史

2023/8/5  

『神の時空 ―五色不動の猛火―』高田崇史講談社ノベルス 明暦の大火をめぐって話が始まります。おや? と思ったのは、今回取り上げられていたのが明暦の大火で、時代が江戸ということです。 神の時空シリーズは ...

小説 書評

一九八四年│ジョージ・オーウェル

2023/8/5  

『一九八四年』ジョージ・オーウェル高橋和久訳早川書房 人々は、偉大なる指導者ビックブラザーによって導かれた理想の社会で暮らしています。しかし、そこは理想とはほど遠い場所でした。 人々の生活は、受信と発 ...

小説 書評

金メダル男│内村光良

2023/8/5  

『金メダル男』内村光良中央公論新社 慰安旅行先の温泉で両親が一発交わり、この世に生を受けた泉一は、信州・松本の地で、神童として名を馳せます。 小学生のとき徒競走で一等賞になり、父兄、先生、生徒たちから ...