kshima

小説 書評

ヴァラエティ│奥田英朗

2023/7/23  

「ヴァラエティ」奥田英朗講談社 いままで収録されなかった余りものを掻きあつめた短編集です。ヴァラエティ。多様性。なんでもあり。モノは云いようですね。 厳密にいうと短編だけでなく、ショートショート─── ...

本棚のこと

本棚と本の並べ方

2023/8/13  

作家別の本棚 作家別に本棚をつくるのが最もポピュラーな方法だ。図書館にいくと、文学コーナーの全集でよく見かけるのがこの並びである。 とどのつまり本から得る知識というのはハウツーの情報ではなく、その人の ...

小説 書評

屍人の時代│山田正紀

2023/7/23  

「屍人の時代」山田正紀ハルキ文庫 呪師霊太郎なる探偵が、千島列島の<吐裸羅島/とららしま>や北海道の航空基地にいって、怪事件を解きあかします。 昭和前期という時代設定なのに、「零戦の時代」 ...

小説以外のもの 書評

すごい宇宙講義│多田将

2023/7/23  

「すごい宇宙講義」多田将イースト・プレス この本をひらくと、重力、特殊相対性理論、ブラックホール、暗黒物質、宇宙創生という語句が、ずらりと並んでいます。滅多にお目にかからない単語に、尻込みしそうになり ...

小説以外のもの 書評

小泉官邸秘録 総理とは何か│飯島勲

2023/7/23  

「小泉官邸秘録 総理とは何か」飯島勲春秋文庫 「小泉官邸秘録」では、飯島氏が政治秘書として仕えた二〇〇一年から二〇〇六年までのあいだ、官邸がどのような意思決定をおこなったか、その様子が克明に記されてい ...

小説 書評

QED flumen 月夜見│高田崇史

2023/7/23  

「QED flumen 月夜見」高田崇史講談社ノベルス 嵐山にちかい松尾大社境外摂社・月読神社の境内で、馬関桃子は、地面に横たわる黒い陰を見つけます。それは高校時代からの友人、望月桂の亡骸でした。 遺 ...

小説 書評

熊と踊れ│アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ

2023/7/23  

「熊と踊れ」アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリヘレンハルメ美穂・羽根由訳早川書房 主人公のレオは、工務店の経営者で、フェリックスとヴィンセントの弟二人と、幼なじみのヤスペルを雇っています ...

小説 書評

罪の声│塩田武士

2023/7/23  

「罪の声」塩田武士講談社 京都でスーツのオーダーメイド店を営んでいる曽根は、入院中の母親からアルバムと写真を持ってきてほしいといわれ、電話台の引出しをさがします。すると段ボールから、カセットテープと黒 ...

文脈でよむ

SFのおもしろかった本

2023/7/22  

あまりSFが得意でなかった。最近は本好きは結局のところSFに行きつくのではないかくらいに思うようになった。世界のある種のルールを変更し、人々の価値観を規定し、かつそこで起こる葛藤をテーマにする。それは ...

小説 書評

紙の城│本城雅人

2023/8/10  

「紙の城」本城雅人講談社 IT企業のインアクティブは、アーバンテレビから株を取得し、東洋新聞の買収にむけて動き出していました。 世間の注目をあつめるなか、インアクティブ社長の轟木は、記者会見で買収が基 ...