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小説 書評

イーハトーブ探偵┃鏑木蓮

2023/8/22  

「イーハトーブ探偵」鏑木蓮光文社文庫 探偵宮澤賢治が、花巻近辺でおきた事件を解きあかす本格推理小説。童話色がつよい宮澤賢治のイメージをみごとに払拭し、ちゃんとミステリィに仕立てているあたりに、つよいこ ...

小説以外のもの 書評

バーナード嬢曰く┃施川ユウキ

2023/8/22  

「バーナード嬢曰く」施川ユウキ一迅社 本好きのマニアックなあるあるネタを繰りだすショートギャグマンガです。なかでも、神林しおりのSFツッコミは、細かすぎて誰にも伝わりません。じつにシュール。じつに秀逸 ...

小説 書評

虚実妖怪百物語┃京極夏彦

2023/8/22  

「虚実妖怪百物語」京極夏彦角川書店 加藤保憲の陰謀によって、妖怪が迫害され、妖怪をまもるために妖怪バカが立ちあがるという荒唐無稽なお話しです。いや、たちあがるというか。ただ逃げまわるだけなのですが── ...

小説以外のもの 書評

ピアニストは語る┃ヴァレリー・アファナシエフ

2023/8/22  

「ピアニストは語る」ヴァレリー・アファナシエフ講談社現代新書 ヴァレリー・アフェナシエフとは、ソ連から亡命したピアニストです。ライプツィヒ・バッハ国際コンクールに優勝したアフェナシエフは、エミール・ギ ...

小説 書評

カムパネルラ┃山田正紀

2023/8/22  

「カムパネルラ」山田正紀東京創元社 主人公は、銀河鉄道の夜の研究者だった母親の遺骨を散骨するため、花巻にむかいます。新幹線のなかで遺骨をわすれ愕然としていたところ、主人公はタイムスリップを経て、昭和八 ...

小説 書評

蜜蜂と遠雷│恩田陸

2023/8/22  

「蜜蜂と遠雷」恩田陸幻冬舎 パリでおこなわれた芳ヶ江国際ピアノコンクールの三次予選、審査員の嵯峨三枝子は、その席で退屈していました。コンテスタントたちは可もなく不可もないレベルで技量が拮抗し、突出した ...

文脈でよむ

犯罪小説がおもしろい

2023/8/22  

罪の声塩田武士講談社 「ギン萬事件」と称しているがこれがグリコ森永事件を素にしていることは明らかで、グリコ社長誘拐事件、キツネ目の男、脅迫につかわれた録音テープなど、当時ワイドショーを賑わせたネタがこ ...

文脈でよむ

骨がテーマのおもしろい本

2023/12/14  

作中に骨がでてくると、異様な雰囲気がただよう。不気味さ、凶事、禁忌──。骨にはある種の不吉さがつきまとう。しかしこうやって作品を並べてみると、その印象もいくぶん変わる。一口に骨といっても、いろんな切り ...

小説以外のもの 書評

野村の遺言│野村克也

2023/8/19  

「野村の遺言」野村克也小学館 昨今のプロ野球ではトリプルスリーや二刀流がもてはやされ、イチロー・松井時代や松坂世代は過去の遺物となった感があります。球界には新時代が到来しています。しかし、時代を席巻す ...

文脈でよむ

地形について考える本

2023/8/15  

これはもう完全にブラタモリの影響で読みはじめた。地理本なんで地味なジャンルで、書店でさがそうとしてもけっこう苦労する。やっとあっとかたとおもったら横にるるぶとか置いてあって、ちがうそこじゃない! とお ...