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小説 書評

遠野物語remix │京極夏彦 柳田國男

2022/7/16  

『遠野物語remix』京極夏彦 柳田國男角川学芸出版 ずっと遠野物語を読みたいと思っていて、やっとこの機会に読むことができました。京極夏彦、ありがとう。 柳田翁の代表作・遠野物語の存在を知りつつ読めず ...

小説以外のもの 書評

仕事で数字を使うって、こういうことです│深沢真太郎

2023/7/29  

『仕事で数字を使うって、こういうことです』深沢真太郎日本実業出版社 数字を経営に役立てようというビジネス書です。そしてビジネス書でありながら小説の形式をとっています。しっかりとストーリーの沿って展開す ...

小説 書評

冷血│高村薫

2023/7/29  

『冷血』高村薫毎日新聞社 高村薫の警察小説です。人知れず公園でバイオリンを弾いていた合田が、農業に走っていたのには笑いました。すり切れ感が半端ないなと。 と同時に、──合田のやつ、流行を意識していたの ...

小説 書評

盤上の夜│宮内 悠介

2023/7/29  

『盤上の夜』宮内 悠介東京創元社 失踪した女流囲碁棋士のお話しです。ジャーナリストの視点で語られるものの、記者がおもてに出ることはなく、直接ストーリーに関わることもありません。話の筋はあくまで稀有な能 ...

小説以外のもの 書評

さようなら、ゴジラたち│加藤典洋

2023/7/29  

『さようなら、ゴジラたち』加藤典洋岩波書店 ゴジラの特殊撮影監督といえば円谷英二で、特撮の父とよばれる円谷は「太平洋の鷲」「さらばラバウル」につづいて「ゴジラ」の制作を手掛けています。このことは「ゴジ ...

小説 書評

屍の命題│門前典之

2023/7/29  

『屍の命題』門前典之原書房 物語の舞台となるのは、信州・焔水湖の傍にたつ美島館です。美島館は、西洋建築史を専門とする元大学教授・美島総一郎の別荘です。ただし建設を切望していた教授本人は、四年まえの大雪 ...

小説 書評

デッドマン│河合莞爾

2023/7/29  

「デッドマン」河合莞爾角川書店 バラバラ殺人事件の犯人をベテラン刑事が追う話です。警視庁捜査第一課に籍をおく鏑木は、四十五才。日々の捜査に疲れ、頭は鉛がはいったように鈍く、一見するとただのぼんくらにし ...

小説 書評

最後の息子│吉田修一

2023/7/29  

『最後の息子』吉田修一文春文庫 オカマの恋人と暮らす青年──そのうらぶれた日常と終焉の物語です。 恋人の名前は閻魔ちゃんといい、新宿界隈で飲み屋を経営していて、店にはいろんな人たちがやってきて、なかに ...

小説 書評

これはペンです│円城塔

2023/7/29  

『これはペンです』円城塔新潮社 この本の価値は、出だしに集約されています。 叔父は文字だ。文字どおり。 一見すると、なんのことかさっぱりわからない文章です。日本語として読めますが、意味を為しておらず、 ...

小説 書評

光秀の定理│垣根涼介

2023/7/28  

『光秀の定理』垣根涼介角川書店 明智光秀を題材にした歴史小説です。 世間の外に身を置く無頼の僧・愚息と、坂東から流れてきた兵法者・新九郎のやりとりから物語ははじまります。師弟関係ともいえるふたりのあい ...