小説以外のもの 書評

地形で読みとく都市デザイン

地形で読みとく都市デザイン
岡本哲志
学芸出版社

街並みという人が暮らしている場所があり、その土地にある設計をはがしていくと、下地にある地形が浮かびあがってきます。そこにあるのは微妙な高低差だったり、水の流れだったり、聖と俗をへだてる境界だったり、日常にまぎれたかすかな痕跡にすぎません。
ふだん気にしない生活空間のなかには、じつは土地の知恵が刻まれています。先人も感じたであろう土地の記憶に想いを馳せる作業は、たのしいですね。そこにロマンがありますから。

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