『写楽 仮名の悲劇』
梅原猛
新潮社
島田荘司の「写楽 閉じた国の幻」に興味がわいて手にとった本です。こちらは写楽が歌川豊国であるという説です。豊国だと「役者舞台之姿絵」などが有名で、パーツパーツを見比べると、ほとんどが写楽と一致するそうです。
真偽のほどは定かではないのですが、論証の仕方がとてもきめ細やかで気に入っています。そういう意味では、島荘の写楽=外国人説というのは、やはり小説というフィクションの世界でこそ最大限に活きてくる切り口なのかなと、あらためて思いました。
本をたのしくするためのヒント